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第8章 黒い食べ物のパワー
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| 黒い食べ物はいくつもの素晴らしい力を秘めています。それらの秘密を、一つ一つ解き明かしてゆくことにしましょう。
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| 東洋医学では「五色五臓五味」という発想があって、1000年も2000年も前から、色に注目しています。
黒い食べもの、ブラックパワーのもとをひと言で言うと、多く含まれている色素類。黒い食べ物そのものが持つパワーです。 アントシアニン、タンニン、フラボノイド、カテキンなどを合わせてポリフェノール類と言います。黒い色に見えるのは、色素が濃くなって赤や茶、オレンジ色が黒っぽく見えるためです。ポリフェノール系の色は、いずれにしても、分子構造で見るとフェニール性水酸基を複数個持つ化合物です。そのOH(水酸基)が電子を供給しているのです。電子は活性酵素を除くので腎臓や赤血球の酸化やコレステロールの酸化が守られるのです。黒大豆に色をつけてるのはアントシアニンですが、これは自然の、特に植物性の食品の中に多く含まれています。 ですから、注目されるのは黒だけではなくて、赤い色もあります。その色素が少ない場合は赤に見えて、色素が多いと黒っぽくなる。だから、同じアントシアニンといわれているものでも、ちょっと薄めると赤ワイン、紅芋みたいな赤い色に見えるのです。 フラボノール色素ののりも褐色を重ねていくと、まっ黒に見える。光の反射の度合で色は黒かったり褐色だったりしますが、いずれにしてもフラボノイド類です。ベータカロチンも色が濃くなってたくさん集まると黒に見える。フラボノイド系のものの、化学構造式は似ています。 それらが全部、電子を供給して、水素イオンを還元すると水になります。抗酸化作用があればあるだけ、細胞膜が壊れないし、赤血球に弾力があるからスイスイと動けて、毛細血管と言われている細い血管の中まで到達できるようにもなります。抗酸化は、細胞膜の酸化を防ぎ、赤血球を守る力なのです。 ですから、黒系の色素は体にすごくいい、ということになるのです。
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| 腎臓というのは、血液の酸性物質である水素イオンという活性酸素にいつも直面しています。活性酸素が来ると、まずやられてしまうのが腎臓なのです。
女性はジュースや甘いものが好き。ケーキを食べても、クッキーを食べても、ジュースを飲んでも、それらに含まれる砂糖類はすべてブドウ糖になり、細胞の中に入ってミトコンドリアの中で完全燃焼しようとするのですが、ビタミンB群が足りないからすぐに燃焼がストップして、燃えカスの乳酸ができるのです。乳酸は、腎臓と肝臓に運ばれていきます。乳酸は強い酸性ですから、中和して、グリコーゲンという、安全な物質として腎臓の中に蓄えておかなければなりません。中和するときには、腎臓が電子を一個乳酸に供給して、酸を酸性ではない状態に戻します。 ところが、電子を与えるというのは、腎臓の中の抗酸化の働きなのです。腎臓の中に十分な抗酸化酵素と抗酸化ビタミン、抗酸化ミネラル、この三つが十分に蓄えられているときには、腎臓にどんどん流れ込んでいく乳酸に電子を与えて中和する働きがうまくいく。 でも、その三つが不足すると、逆に乳酸が腎臓細胞を攻撃します。腎臓細胞やその細胞膜から電子を引き抜いてしまう。つまり、乳酸が活性酸素と同じような働きをして、乳酸が腎臓を壊すことになります。これは動物実験でも実証されていて、砂糖を何ヶ月も飲ませ続けると、腎臓と肝臓がすごく腫れるという結果が出ています。腎臓にやってくる活性酸素はほとんど乳酸です。甘いものからできた乳酸が、活性酸素として、腎臓細胞から電子を引っこ抜こうとするため細胞膜が壊れてしまうのです。 黒い食品はそれをパリアしてくれる強い味方なのです。
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| 黒色でも、炒るとさらに黒くなりますね。つまり、黒くしたもの。そのものが持っている部分の黒の効用と、炒ったことで部分的に炭化し、炭と同じような遠赤外線効果の黒の効用の二種類あるのです。
いろんなものを炒っていくと、部分的な炭化現象を起こす。炭自身は遠赤外線波長を持ってるわけだから、炭の混ざった食品を食べていると考えればいいのです。コーヒーの焙煎臭や黒大豆を炒った香ばしい香りは、そもそもが炭になりかけた匂いと考えていいでしょう。 遠赤外線の鍋やセラミックの鍋、土鍋で黒五穀とか、玄米のような穀類を二時間、三時間、五時間と、炒っていくと、遠赤外線波長をすごく吸収した食品に変わります。そして、それを食べた瞬間から体がすごく温まるのです。つまり、その食品自身が自分が遠赤外線波長を出す側に変わってしまう。遠赤外線波長というのは、体を温める波長帯ですから、食べたり飲んだりすると冷え性の人には、とてもいいのです。 腎臓を保護するためには、抗酸化力が必須であると同時に、おなかが温まる食品を食べることが大事です。炒ることによって、セピア色から黒系統の色になっていくと、その食品を食べたことによって、食べた瞬間から胃袋が温まる。そうすると胃酸がどんどん出てくる。冷えていると胃酸が出ないのです。胃酸が出るというのは、当たり前だけどとても大事なことなのです。胃酸がたくさん出ると、栄養素の分解がうまくいく。つまり、胃酸が出れば出るほど(pH(ペーハー)が酸性であればあるほど)、食品の中のミネラル、ビタミンはすばやくイオン化されることで吸収され、利用できる栄養に転化するのです。ビタミン剤を飲もうと、ミネラル剤を飲もうと、胃酸が出てこなかったら、そのまま通過してしまう。胃が温まることで、胃液が多くなったり、血液が胃袋に集まってくるのです。胃酸の出の悪い人は、無酸症と言い、栄養吸収が悪いから、永久に冷え性のままになります。 胃袋に血液が集まると、胃酸という名の塩酸を作るために水素が供給されます。塩酸の材料は、血液中のpHに関係している酸の水素イオンです。ごはんを食べた後、体じゅうの水素イオンが胃袋に集まってきて胃酸を供給する。胃酸が濃く出る人は、その結果、体の中には水素イオンが減るので、体全体は水素イオンが減った分だけアルカリ体質になります。 胃酸があまり濃くなったときには胃の粘膜を消化してしまうことがあるのでクンパク質を食べるということも重要です。タンパク質は胃の粘膜を逆に合成していく力になるからです。タンパク質が不足していたら、いくら胃酸が出ても胃壁を守るムチン質がつくられず、胃潰瘍にもなりやすくなります。ですから、体はすばらしい「複雑系」なのです。 黒系でも豆類を炒ったものは特にタンパク質を十分に補給してくれるので、たくさん食べるようにしたいものです。
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| 人間の体は複雑なメカニズムのもとで成り立っているのです。部分的に短絡的な発想をしてはならないのが生命なのです。だから、食事という行為を、トータルに考えてほしいものです。
たとえば、遠赤外線波長の土鍋で中華スープ、手羽先を米と一緒にコトコトと、二時間、三時間、五時間煮込んだものを、ひとすくい食べただげでも、食べた瞬間にパーッと体が温まり、みるみる顔がピンク色になっていきます。特にお年寄りや虚弱の人、赤ん坊、風邪をひいている人などにはマイルドなのに体が温まっていいですね。そういうのを病人食というのです。病人食の本質は、生命にとって穏やかで、しかも遠赤外線波長を出している食品を食べることです。 すると、胃が温まり、小腸も大腸も温まってくるし、血液の流れもよくなって消化吸収もよくなります。 大腸に血液が集まると、大腸の後ろ側に腎臓がありますから、腎臓にも血液が集まって腎臓の働きがよくなって、血液が集まってきます。毒素を体の外に排泄する機能も高まってくるから、尿が濃くなり、毒素が体にたまらなくなるから、体が非常に軽くなって、むくみも減るわけです。水気をたっぷり蓄えて水太りした細胞がむくみをつくります。むくみがとれて尿が増える、尿が増えると体が楽になる、そういう関係なのです。 65キロ以上の太っている人だったら、体が本当に温まると一晩で2キロ分ぐらいのおしっこが出る人もいます。そのくらい、尿はたまるものなのです。人は一日当たり2リットル半前後の水分(料理も含め)を平気で飲んでます。だから、出るほうがチョロチョロで回数も一日に二、三回だったら、水分が体にたまるに決まってますよね。そういう人は汗もあまりかかない人なのです。 あなたは大丈夫ですか?
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黒系の食品が体の温度を上げる効果は、遠赤外線として内臓に効く部分、抗酸化力として血液に効く部分、次に多孔質として吸着剤となり、大腸に効く部分と、いろいろあるのです。黒の効用として、はっきり言えることは、炒って黒くなったものは遠赤外線効果があること。
食品を炒っているうちに、炭の効果と同じで活性炭になります。温度が上がって炭素を含んでいるものは炭化するのです。これは、均質に炒っていき、セピア色から色が濃くなって、焦茶色ぐらいまで濃くなることを指します。ゆっくり炒っていると炭素の部分が結晶化してきます。その結晶化したものを顕徴鏡で見ると、部分的には活性炭のような構造を持っていて、それは穴がたくさんあるため表面積が大きくなって吸着効果を持つようになるのです。その吸着効果は腸で発揮されます。便秘したときの悪臭のもと、アンモニア、メルカプタン、硫化水素、マロンアルデヒドなどをみんな吸着してくれるのです。腸内の揮発性のアンモニア系の物質を全部吸着して、便とともに排泄するので、腸内細菌がいい方向に働いてくれるのです。
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炭は遠赤外線効果があるから、腸まで届いた炭化した成分が多いほど、腸の温度が上がり、それによってビフィズス菌が繁殖します。腸内温度が低いと悪い菌しか繁殖しないのです。ぬか床みたいなもので、一定温度のときにはビフィズス菌が繁殖しますが、それより上でも下でもだめ。あんまり低い温度帯だとビフィズス菌は死んでしまいます。
女性の場合、冷え性から便秘を起こしている人が多くて、いい腸内細菌数がすごく少ない。そういう人はひどい便秘でも下剤を飲むとすぐ下痢を起こす。腸の中にいい腸内細菌がいないからです。腸の温度を上げることはとても大切です。コンスタントに黒いものを食べることによって、腸内温度を上げることができ、そうするとビフィズス菌が繁殖します。 一方で、ビフィズス菌が繁殖するのは酸性のときなので、硫化水素、メルカブタン、アンモニアなど、アルカリ性のものが、ガスになって大腸の中にいっぱいあると、繁殖できないのです。このアルカリ性のガスを吸着して便と一緒に外に出さなげればいけないとき、吸着剤として大きな働きを持つのも、部分的に炭化を起こした黒い食品の持つ特徴とその効用です。 ビフィズス菌が繁殖するとビタミンB群を合成します。それが血液中に輸送されるので、B群不足が解消されます。また、ビフィズス菌は酢酸を合成して腸の中に捨てる働きをします。腸は酸性のものに反応するので、ビフィズス菌がつくりだす酢酸に腸粘膜が刺激を受けて、排泄能力が高まり、便の出がよくなります。
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| 便とともに多すぎるコレステロールや脂肪分も排泄されていきます。これらは、腸の中に長く停滞する間に過酸化脂質と言われ、活性酸素と同し働きをする、悪い脂になっています。だから、腸の中にいる時間を短くすれば、過酸化脂質になる前に排泄されてしまうから理想的。血液中の活性酸素や過酸化脂質は、体内では相互作用を持っているので活性酸素になりやすい過酸化脂質を大量に便として捨ててしまう。このように酸性の大腸はとても健康に役立ちます。活性酸素が減れば、赤血球がダンゴになったり、細胞膜が攻撃を受けて固まるということも起こらないからとてもいいですね。
黒系の食品というのは、炭化した部分の吸着作用で大腸の働きをよくして、過酸化脂質になりかけているものをどんどん排泄してくれるから、動脈硬化や肥満になるのを防いでくれるのです。 血液の流れをよくする以外にも、黒系の食品は、排泄を促進するというところですばらしい働きをしてくれていたのです。
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| 『黒い食べ物』(Black Foods) を料理しよう! | ||||||||||||||||||||||||||||||
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次章をお楽しみに... |
| シリーズ構成と掲載予定 | ||||||
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| はじめに | ||||||
| 第1章 | あなたの体は大丈夫? | 2000.2.18 | ||||
| 第2章 | 陰性体質と陽性体質 | 2.25 | ||||
| 第3章 | 汗と体質のウソ・ホント | 3.3 | ||||
| 第4章 | 冷えと体調の深い関係 | 3.10 | ||||
| 第5章 | 太る!むくむ!冷える! | 3.17 | ||||
| 第6章 | さぷりめんと | 3.24 | ||||
| 第7章 | 内臓には対応する色があった! | 3.31 | ||||
| 第8章 | 黒い食べ物のパワー | 4.7 | ||||
| 第9章 | 臓器別「黒い食べ物」がどう効くか | 4.14 | ||||
| あとがき | 4.21 | |||||