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植物の不思議

 植物の仕事として光合成によって二酸化炭素からデンプンを作る。というしくみに関しては、多分小学校の頃からくりかえし理科の授業で教わってきているはずです。しかし、この二酸化炭素からデンプンを作る作業というのは、植物にしかできない崇高な仕事と考えることができるでしょう。

 6個の二酸化炭素と12個の水、そして光のエネルギーが加わるとブドウ糖が1個できる。葉っぱの中のクロロフィルが光の内の青紫と赤の色を吸収し、それらの色素を電子に作り替える仕事をしているのです。光子が電子に置き換わること.....。これは植物のやっている仕事なのに実は量子力学の世界の仕事をしているのです。逆に電子から光に変わる作業はほとんど蛍光灯のような電気の機械がやっている仕事であって、人間も動物も普通の植物もあまりやらない作業です。身近にある植物が光子を電子に置き換えているということ自体が驚異的な仕事をしていると驚かされます。

 それと同時に無機物だった二酸化炭素が有機物であるブドウ糖に作り替えられるというのもすごいことです。葉緑体の中ではまず二酸化炭素から3個の炭素がつながった糖ができます。その後できあがった糖は2つつながってブドウ糖となり、今度はブドウ糖がつながってデンプンとなります。植物が昼間光合成を行ってデンプンを貯蔵し、夜はデンプンを分解し、呼吸などに利用するということが教科書に載っています。

 今、アルコール燃料、もしくはバイオ燃料が取りざたされていますが、これは元を正せばこうした二酸化炭素からブドウ糖ができ、そしてデンプンになったものをアルコールに作り替えているのです。デンプンは発酵させればアルコールになるからです。

 そして、私はひとつ、いつも不思議だと関心してしまうことがあります。たとえばガラスのコップにつけた一枚のポトスの葉っぱから10枚でも20枚でも葉っぱが増えていきます。この水の中にまったく栄養素を入れておかなくてもこの作業は行われます。

 さて、ポトス1枚から10枚の葉っぱができたとして、このポトスの葉っぱの中のアミノ酸、デンプン、ミネラル、ビタミン、食物繊維の総量はポトス一枚の中にあった分量の10倍です。それらのミネラルやビタミンやアミノ酸は一体どこから作られたのか。そこに存在しなかったマグネシウムやカリウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、フッ素、硫黄、リンなどのミネラルは一体どこから来ているのでしょうか。空気中から取り込めるのは炭素とチッ素と酸素、この三つの成分しか空気中にはありません。それらの三つの元素を取り込みながら残りのミネラル類は炭素とチッ素と酸素を原材料にしながら原子転換というとてつもない方法で、新しい元素を生み出したとしか考えられません。

 つまり、人間がやるとしたら巨大なエネルギーを使い、原子炉のような大型の施設がなければできない原子転換....。その大型の原子施設があったとしても、原子転換という作業が今の化学の水準でできるかといえば、怪しいです。ほとんどの科学者はそんなことは不可能だというでしょう。

 21世紀のテクノロジーとして今、注目されてるクロレラなどに代表される原始的な藻についても同じことがいえるでしょう。クロレラなどはタンパク質が豊富でビタミンB群、葉酸、鉄分、カロチンなどが非常に多く含まれ、普通の植物の成長に比べると異常に早いスピードで太陽の光さえあれば、二酸化炭素からチッ素から自分の藻に必要な栄養素を作り出すことができるのです。この異常なスピードで増殖する藻は自らの体の中でスーパースピードで原始転換を行っているのです。もちろん、少しの液肥は、クロレラタンクの中に入れられますが、それを引き算したとしてもまったく存在しない元素を藻は原始転換で作り出すことができる優れものだということがいえるでしょう。

 そもそも原子というものは永遠不変にその原子であるわけではなく、他の原子に作り替えられていくものだという発想を持ってもいいのではないかとある種の化学の常識を変えていくべき時期ではないのかと思います。そして、藻が作り出すデンプンからアルコールを作ればトウモロコシから作るよりは遙かに早く大量のアルコールが作れるのです。

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