鬱病の原因は十分に解明されていませんが、肉体と精神のストレスをやわらげて脳内の不安をとりのぞくには、セロトニンが増えることによってその効果が達成されるというのが定説になりつつあります。そして、このセロトニンですが、不眠の関係で不足する傾向があります。日中の活動と夜の活動のリズムを狂わせるとセロトニンが減り、さらにストレスが増加することによっても減っていきます。したがって、一番簡単な予防方法は昼間太陽に当たってメラトニンを合成し、それが一部セロトニンに変わることを期待することです。
鬱に入りかけると朝、起きられなくなり、また夜眠れなくなる人が少なくありませんが、なんといっても日当たりの悪い場所で太陽光線と無縁の北側の部屋などで暮らしているとセロトニン合成が行われなくなります。
精神科医は北川の部屋で寝ているのか、日当たりのことなどを聞いてくることはまったくありませんが、自己治療を考えるならば、キーワードのひとつが太陽光線です。太陽の自然光と切り離された中で世界中に鬱が増えている。と考えてもよいでしょう。
また、体の疲労と頭の疲労のバランスが狂って、頭だけが異常に興奮し活発に働き体の疲れが足りない時も不眠になりやすいし、その延長上に鬱が考えられます。したがって、肉体に乳酸がたまるような運動をすること、歩くことなどがお勧めです。
ただ、こうした自然の中を散歩するということがよいとわかっていてもなかなか行動に移せないのが現代人であり、鬱の人の特色であるかもしれません。また、普段の食事の中でも特にバランスのよい食事の逆でのどが渇きやすく、普通の人の何倍も水を飲みたがる傾向があります。
口の中がカラカラになるのは、自律神経の狂いが原因ですが、普段薬剤を飲んでいる人は薬によってものどがカラカラになります。こうした状態で冷たい水をガブ飲みすると体が冷え、その結果として血液循環が悪くなり、脳に輸送される酸素の量が普通の人の半分近くに減ってしまうことになります。
この結果から十分な酸素が来ないために交感神経が緊張して不眠症になるリラックスできないという鬱の症状との関係ができあがってきます。今述べたような点、たとえば、朝の太陽の光をしっかり浴びる。酸素不足にならないためにも冷たい飲み物を避けてあたたかいものを飲む。昼間は太陽の出ているうちに散歩を心がける。カフェイン入りの不眠症に導かれやすい飲み物を飲まないようにする。特にコーヒーやコーラ。セロトニンはアミノ酸からできるので、偏食にならないように特に大豆製品などをしっかり食べる...。
そして最後に太陽光線に近い周波数でできたライトがあります。これはインターネットなどでも販売されていますが、バイオライトというライトです。朝起きられない人は朝7:00~9:00くらいまでこのライトを毎日浴びることで太陽光線を浴びているのと同等の効果があります。
お医者さんに行きながら、もしくは行く前でも自分のプチ鬱に気がついたらできることからやってみませんか。