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トレハロースと冷凍技術

 さらに、トレハロースは冷凍技術と切り離せない関係になっています。たとえば、自分の家で冷凍解凍したうどんはボロボロになって切れてしまうのに、市販品の冷凍うどんには解凍してもコシがあってブツブツ切れない。これもトレハロースが冷凍うどんに加えられているので、デンプンが固くなってしまうの(老化)を防いでくれることによるものです。

 洋菓子やケーキの台なども、このトレハロースと砂糖を混ぜて焼いておきさえすれば解凍したケーキもしっとりとキメが細かい状態で、まるで今焼き上がったばかりのケーキの台のように味わうことができます。

 また、油は二重結合が酸化すると食べる時に不快なにおいがするだけでなく、それらの酸化したものを食べれば、この油は体の中で活性酸素となって、血管やあらゆる臓器を痛めつけるもとになるのですが、トレハロースを含んだ油はこのような油の酸化を防止する力になります。つまり、油と砂糖の一種であるトレハロースの混ざる状態とはクッキーやケーキなどを焼いたあと、本来のおいしいケーキやクッキーの香りが失われないで保たれるという意味です。

 たとえば、これは油を含んだ化粧品が使われる時、防腐剤を入れておかないと途中で油が酸化してきて皮膚にアレルギー反応を起こしますが、トレハロース入りの化粧品であれば酸化防止剤としてこれが働くためにアレルギーを起こさないで済むということになります。

 今までは家庭で直接買えるトレハロースというのはなかったので、とても残念なことですが、これからこうしたものがどこかで買えるようになったら新しい使用方法が出てくるはずです。

 たとえば、家庭の中でも魚を冷凍することがあります。背の青い魚であるサンマやサバなどは冷凍しているうちに油焼けとして解凍したあとに鮮度のよい魚にはない色や汚臭がする場合があります。魚に含まれるDHAやEPAは食べてしまったあとはとても体によいのですが、食べる前の魚の冷凍はとても脂肪を酸化させやすいのです。この時も薄いトレハロース溶液をスプレーしてから冷凍すれば、解凍した時にとてもフレッシュな生きのいい魚の香りのまま魚を料理することができるはずです。

 また、家でリンゴをむくとすぐに黄ばんでしまうのですが、トレハロース水をスプレーしておけば、黄ばみを防いでくれます。すごく便利で家庭用にも欲しいものだと思ってしまいます。氷の結晶もトレハロースを含んでいると氷の粒が大きく成長しないので、いちごシャーベットやレモンシャーベットを作って食べる時でも砂糖で作った場合とはひと味違う、とてもフレッシュな色味、そしてサラサラのなめらかシャーベットが家庭で出来るでしょう。

 林原社長の話では第四の乾燥技術としてトレハロース220℃で野菜、果物を素揚げすると、乾燥リンゴや乾燥野菜をさっと作れるのだとか。砂糖だと褐変現象で色が変色する果物、たとえばレモンでもこうして素揚げにすると、とても美しい黄色のレモンスライスが出来てお菓子素材としても新素材になりえるのです。私自身もトレハロースの素揚げにチャレンジしてみたいと思います。

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