最近、BSの通販番組を見ていたら、14800円でプラチナゲルマローラという美顔器の宣伝がやっていました。これは顔の表面に棒のようなものをコロコロ簡単に一日3分から5分頃がしているだけで、肌がきれいになるそして小顔になる。など、体験者の一ヶ月のビフォアーアフターを次々に見せながら広告をしているものです。
私は科学的な視点から見たら、これは半導体利用に違いないとなると、半導体から出てくるのは自由電子であり、皮膚表面の水分と結びついてマイナスイオンになり、そのまま皮膚に吸収され、血液中の酸化物を還元するために血液循環がよくなり、皮膚温が上がる。そして、物理的な面からも顔の表面やあごについている脂肪細胞の脂肪を堅い油から液体状の油に変えていく力もついでに持っているだろう。と予測しました。
だいたい顔と油についている脂肪細胞の脂肪をカロリー計算したところで、50cal~100cal分くらいの脂肪が顔を太って見せているだけなので、一日10分くらいコロコロローラーを回転させているだけで、物理的な刺激を加えるだけでも摩擦で皮膚温が上がり、脂肪が溶け出して燃焼しやすくなることは間違いありません。
そこで、個人的な興味と科学的な興味の両方からさっそくこの商品を買い求め、家族で使ってみたところ、早い人では使い始めて15分で顔の形があきらかに縦長になり、ほうれい線が薄くなり、目の下のしわも薄くなり、さらに使い続けていると今までふっくらした頬で隠れていた頬骨が張り出して見えるようになり、結果としては鼻が高く見えるという嘘のような楽しい結果が観察されました。しかし、使ってもまったく顔の脂肪がとれたように見えない家族も若干一人ほどいました。しかし、この劇的効果に驚いた物好きな家族は全員がマイローラーが欲しいと言い出して、一本買ったローラーを追加であと4個買うことに一瞬でなりました。

※ゲルマニウムローラー
さて、科学的な話をしてみましょう。導体と絶縁体と半導体とは三種類の電気の流れ方が違う物質を言います。よく電気を流すことができるのは導体。まったく電気が流れないものは絶縁体。その中間にあるのが半導体。電気が流れる状態になるということは電気が流れる方向の逆方向に電子が飛び出しているという言い方もできます。
そして、半導体というのは普段は大変安定している物質なので、自由電子が飛び出すこともなく、また、電流が流れることもないのですが、その半導体に不純物をちょっぴり加えることで構造が変わり、自由電子が飛び出しやすくなって導体に変わるもの。こういうものを半導体といいます。
一般に半導体としてよく知られているのがシリコンです。普段導体であっても、電流が流れやすくなるためには、温度や加圧などの物理的な条件が加わった時に電子が飛び出し、また電流が流れます。半導体の場合も、高温になるとちょっとは自由電子が出てきますが、普段は出てきません。そこでシリコンのような安定した自由電子が飛び出しにくい構造体に対して、ちょっぴりのリンを加えると今までシリコン同士がまったく安定していて電子の飛び出しようがなかったところにリンが加わったために電子があまってきて自由電子となって、電流が流れたり電子が飛び出す性格に変わっていくのです。
この原理を応用したのがゲルマニウムと白金(プラチナ)を使った半導体のコロコロローラーです。ゲルマニウムはシリコンと同じようにシリコンが10の三乗の電気抵抗率であるのに対して、ゲルマニウムは10の一乗程度の電気抵抗を示す半導体です。このゲルマニウムに多少、別の金属を少々混ぜ込むと先ほどシリコンにリンを混ぜ込んだ半導体のようにゲルマニウムからも電子が飛び出しやすくなります。これは他の金属を混ぜることでゲルマニウムインゴット(合金)を作ったというわけです。これをコロコロ転がして物理的な加圧、摩擦、エネルギーを加えることでまた皮膚温という熱を加えることで、ゲルマニウムインゴットから次々と電子が飛び出していくことになります。この飛び出した電子がマイナスイオンとなり、皮膚に還元力を与える元になるのです。半導体は普段、ICチップなどを作るのに使われ、現在の社会では欠くことの出来ない素材になっていますが、これを美顔器に応用したものも非常に役に立つものだといえるでしょう。槇原敬之は数年前の自分の顔と数年前の自分の顔を比較して、小顔になったことを大いに喜んでそのローラーの不思議なパワーについて熱弁をふるったそうです。実際、それを見たのは私ではなく、娘でしたが、男性が使っても小顔になる。というのはこれまた楽しい話ですね。