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鳥インフルエンザの恐怖(質疑応答)

菅原:1000ぐらいの市民グループが参加する健康都市というのは、具体的にはどこら辺が中心ですか?

:ヨーロッパから始まっています。WHOが音頭をとっているわけですけれども、1996年に東京でもこうした健康都市プロジェクトを進めようという事でシンポジウムがWHOから担当者などを招いて東京都主催で開かれた事がありまして、そこで私が覚えているのはホーセンという町で健康都市プロジェクトに一般市民も参加できるようにしたと言う例が紹介されています。具体的にはホーセンの健康問題がどういう状態にあるか、どういう対策をたてるかという、そういうプロジェクトの事務所を市役所の中から、市役所の向かいのビルに移して、ホーセン健康都市ショップという形の店にしたわけです。そこで誰もが立ち寄れるようにして、市民が情報を得たり、会議を開いたりするわけです。

菅原:その都市は人口どのぐらいですか?

:それは存じません。デンマークそのものが四国と同じぐらいですから、その中の市ということですから、おそらく数万人でしょう。

菅原:日本でいうと町、市というレベルですかね。

:そうですね。

菅原:香港では伝えられる情報を全部伝えて、対策も具体的に伝えた事に対して市民がすごく冷静だったという事ですかね。

:当時のNHK局長の話しを聞きましたが、先ほども話しましたが、香港当局は当時の感染者の75%と海外で発生したほとんどのケースが広州からきた一人の医師が引き金になったという事を突き止めて、誰から誰にどのように移ったかという感染ルートを旅客機の便名からホテルの名前まで公表したわけです。

菅原:感染症の拡大と個人情報の保護、どっちをとるかですよね。新型インフルエンザの脅威をきちんと認識していれば、個人情報保護のみに走らずに、一緒に同乗した人達の人名とかを公表したりすれば、感染の対策が早いと思います。こういう面で日本は少しとろいと思いますがどうですか?

:そうですね、個人情報保護法ができてから一年、過剰反応みたいなものが起きているわけですが、特に、医療機関が大事故が起きてもなかなか公表しないような事が起きているわけですが、結局個人情報保護法の趣旨が誤解されているような事があります。個人のプライバシーの保護と医療情報のもつ有用性を両立させる事が元々の趣旨だったのですが…。個人情報保護法に条文として医療に関する情報については公衆衛生上、重要な場合、人の生命財産を守るという点で重要な場合個人情報を活かすことが盛り込まれています。ですから、感染症の場合はこれに当てはまると思われるのですが、実際に運用されるかどうかについては少し心配なところがあります。

菅原:報道のリスクコミュニケーションはNHKの使命ですよね?南先生のようなよく理解されている方が先頭に立って他の人を社内的に教育して、個人情報保護に関しての捉え方もそうですが、いろんなことへの理解をしている人が多くし、さらにNHKという放送を通して、国民に感染症、その対策についてもっとたくさんの情報を流すべきだと思います。アメリカ等では比較的進んでいるのに対して日本は結構遅れていると思いますが・・・

:今、日本で鳥インフルエンザの対策としてようやく始めたのは、ロシアや中国から来た人達に足の裏を消毒してもらっていますが今の段階での対策はそこまでです。

菅原:アフリカなどでは自分が何の病気になっているのか分かってない人もいると思われます。下痢なんかしょっちゅうしてますし、子供も死んでしまうケースは多いです。そういって意味で、もしも、感染症の人が、それを把握せずに飛行機でどこかへ一飛びしたらと思うと恐いですね。

:そういう事もありえると思います。中国では前回の事もありましたので、病気が発症しても意図的に隠すという事はしないと思いますが、ただ、中国や東南アジアではインフルエンザにかかって病院に行くなんて事はほとんどありませんからね。そこから、発見が遅れて情報が遅れるという事は充分考えられますし、恐いです…
 今回の新型がスペイン風邪の時代と違うのはやはり、国際的な協力があるという点ですね。

菅原:私たちにとって先生みたいな方がいらっしゃる事は大変心強い事で、いざとなった時にはどんどん先頭に立って番組などに出演してもらいたいです。特に、アメリカがやっている、家庭内での対応、企業レベルでの対応、州レベルの対応などもどんどん日本で見習っていきたいものですね。健康都市宣言じゃないけど、区のレベルで食糧など備蓄するシステムなどができてくると結構住民も安心しますし、すごくいいと思います。

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