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WHOの初期対応

 それに対してWHOがどのように初期対応をするかですが、ジュネーブのWHO本部には、

 国境を越えた流行が起きた際に対応するGOARN(ゴーン) (Global Outbreak Alert & Response Network ・グローバル感染症警報対応ネットワーク)という部門があります。
 これは各機関やNGOなど100を超える期間を結んだネットワークを指すわけですが、自体が深刻化した場合は、このゴーンを経由して各国の専門化がWHOの地域事務局などに派遣されるという仕組みになっています。
 WHOは世界を6つの地域事務局に分けて管轄していますが、新型ウイルスの発生が懸念される東南アジアや中国を担当しているのは、フィリピンの首都マニラにあるWPRO(ウプロ=WHO西太平洋地域事務局)です。
 さらにWPROと緊密に連絡を取りながら動くのが、世界に4つ設置されたWHO協力センターです。このセンターは、日本:国立感染症研究所・アメリカ:CDC (疾病対策センター)・オーストラリア・イギリスの研究機関を結んだ形になっていて、未知の新型ウイルスが出現したとき、遺伝子の解読やワクチン開発など高度な分析を分担することになっています。
 
新型インフルエンザの流行を、押さえ込む方法はあるのでしょうか。

 新型インフルエンザは、鳥インフルエンザが広がっている途上国で出現することが、特に心配されています。その際の対応策を検討するための国際会議が、1月に東京でひらかれて、中国や東南アジア各国の代表や、感染症の専門家があつまりました。そのなかで、世界保健機関WHOは新型インフルエンザが発生したときに、抗ウイルス薬タミフルを集中的に使って、初期の発生地域だけで、封じ込めるシナリオを提示しました。
 新型のインフルエンザが発生したと仮定しますと、患者数は、山形に急カーブで増えていく事が想定されます。
一方、封じ込め対策を行う場合のシナリオがあります。まず、人から人への感染が疑われると、発生した国の政府から連絡を受けたWHOは、特別チームを作って情報を分析します。新型インフルエンザと判断した場合は、住民の移動を制限して、備蓄している抗ウイルス薬「タミフル」を現地に輸送、健康な人も含めて周辺住民に投与するというものです。

新型インフルエンザ封じ込めは成功するのでしょうか。

出典:WHO
  理論的には、感染者の発生を最小限に抑え、流行を終息させることができるとされています。アジアを中心とした各国は、このシナリオに沿って、新型インフルエンザの封じ込めの準備に入ることを確認し、製薬会社ロシュ社はこの計画のために、タミフル300万人分以上を提供すると表明しました。また、日本も、これとは別に、途上国向けに、タミフル50万人分を提供することを明らかにしました。
 ただ、この封じ込めが成功するには、最初の集団発生から、WHOが行動を起こすまで2週間以内であることが条件になります。発生した国が早期に事態を通報し、情報を各国で共有する必要があるのです。封じ込めがうまくいかず、世界的な大流行になったときに備えて、2段構えの計画を立てていく必要があります。

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