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脂肪と脂肪酸 【血中コレステロールを上げる飽和脂肪酸  ・ 必須脂肪酸

<血中コレステロールを上げる飽和脂肪酸>   飽和脂肪酸は血液中のコレステロールを上昇させ、不飽和脂肪酸は下降させるのですが。最近の研究で、炭素の数が12〜16の鎖の長い飽和脂肪酸のついた油脂を摂取すると、血液中のコレステロールが高くなることがわかっています。飽和脂肪酸であるパルミチン酸を数グラム、マウスに与えるとコレステロールが上昇し、その後パルミチン酸と同じ量のリノール酸を与えると、半分ほどコレステロールが下降しました。  
 血液中のコレステロールと飽和脂肪酸の関係はまだ完全には解明されていませんが、様々な天然の油脂を適量摂取すれば、そんなに神経質になる事はないようです。ただ、リノール酸にはコレステロールが下降する効果があるとはいえ、脂肪の多い食品を食べた分だけリノール酸をとればいい訳ではないのです。これだとカロリーが高くなってしまいます。脂肪の多い食品は茹でたりや網焼きなど、極力油を使用しない方法で調理するのが一番良いのです。 表 2.3.1 飽和脂肪酸の炭素数 炭素数 飽和脂肪酸 12 ラウリン酸 14 ミリスチン酸 16 パルミチン酸 18 ステアリン酸 20 アラキン酸 <必須脂肪酸>  多価不飽和脂肪酸は人を含めた動物の体内ではほとんど合成されませんが人体に必要な成分です。ですから多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばています。  必須脂肪酸の存在が明らかになったのは、1920年代に行われたマウスの実験でした。この実験で、マウスを全然脂肪のない餌で飼育すると脱毛や成長の停止などの栄養障害が起こり、リノール酸をたくさん含んでいる綿実油を与えると治る事がわかったのです。しかも更に研究をおし進めた結果、リノール酸とリノレン酸が栄養上不可欠な脂肪酸であるということがわかったのです。  その後、必須脂肪酸から生理活性物質であるプロスタグランジンがつくられるということもわかってきました。  必須脂肪酸が不足すると現れる症状については動物実験で調べられていて、成長が抑制される以外に不妊、細胞組織の衰え、皮膚障害などが見られるようになります。しかし、必須脂肪酸の1日摂取量の目安は7g程度なのですが、日本人は植物油使用量の多いので必須脂肪酸が不足するということはまずないようです。    表 2.4.1 おもな不飽和脂肪酸   炭素数 二重 結合数 オレイン酸 18 1 リノール酸 18 2 リノレン酸 18 3 エイコサエン酸 20 1 アラキドン酸 20 4 エイコサペンタエン酸 20 5 ドコサヘキサエン酸 22 6 図 2.4.1 プロスタグランジン (PGE2) プロスタグランジンなどの生理活性物質には、脂肪酸由来の鎖構造が含まれることが少なくありません。

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