わたしは子供の食の問題を長年いろいろ研究してきて、そのなかの研究で、給食のある日とない日のカルシウム等の調査をして、その平均値が出ているんですが、もちろん平日の方が、休日のカルシウム摂取量の約2倍とっている。
平均値と標準偏差のバラつきが大きいんです。
標準偏差のバラつきが激しいということがあまり問題にならず、平均値の数値だけ一人歩きします。
でも半分の子供たちは、平均値よりはるかに悪い食べ方をしているのです。
標準偏差のバラつき、これは普通「S.D」と呼ばれるんですが、
平均値に意味があるのは中央値が上がっている場合だけなので、このようにバラつきが激しいと平均値に意味がないんです。
これは、カルシウムですけど他の栄養もすべて同じで、油をとり過ぎている子や
ぜんぜん足りない子、タンパク質のすごいとってる子や全然とってない子、
そういうバラつきが激しいというのが、わたしが10年前にとったデータなんです。
今年も、日本体育学校健康センターから今年の子供達の健康調査をした結果が、
出てそれを見みましたが、その中で一日目と二日目、学校給食のある日とない日のデータを見ると、
ある日とない日の差が非常に激しいんです。
栄養の中でビタミン、ミネラルがすごく不足していて約60%くらいしかとれてなくて、
とくに学校給食のない日は目も当てられないほど、ひどい有り様だったんです。
とくに給食がないところでは朝ご飯もお昼ご飯もあまり食べてないというデータがでているんですが、
どちらもすごくバランスが悪いんです。
下の図は昼食の栄養摂取状態です。
赤は給食のある日、灰色は給食のない日です。
このように、小学生、中学生の栄養バランスが非常に悪くなっているという事は
とても問題になる事だと思うんですが、これ以上に、日常的な朝食抜きは深刻です。
日本の子供達の精神状態とか、肉体的な状態が年々悪くなっていて、
キレやすいとかイライラするとかいうことがありますが、
その事は、「栄養がこんなに不足していていい子が育つはずがない!」と言いたくなってきます。
これからますます母子家庭や父子家庭も増え、「朝ご飯食べさせてもらえない」「夕御飯も親が帰ってこないので食べられない」という状態が増えるので、私としては、日本が次なる時代は子供で作られるとわかっているなら、せめて学校給食を今よりもっと質をよくしておいしくして、国家の負担でもっと子供達の学校給食にたっぷり与えておいしいものを食べさせてあげたいんです。
私は次なる時代を作っていく子供達に立派な給食を食べさせる国が立派な国だと思います。
子供に与える食の影響が悪すぎる。
銀行救済に使う金の1/100でも手作り式のおいしい給食を食べさせてほしい。
「学校の給食はママのカレーよりおいしいよ!」と言われる給食。
豊かな本物の料理は体と心を養い、それが豊かな未来人を作る。
だから、給食は国家的問題だと思います。