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監督業

菅原:じゃあ監督さんというお仕事は、最初嫌われながら、だんだん好かれていくという感じでみんなをひきつけるんですか?

山崎:そうなんですけどね…。僕はどうしても、人に好かれたいっていう気持ちが強いから、最初から良い人になってしまいますね(笑)。もっと厳しくすればいいのに…。

菅原:最初厳しくして、嫌な奴になって、途中からホロっとしたらもっとすごいんでしょうね。こうなれるようになりたいですか?

山崎:どっちかっていうと、最初は優しくて、途中だんだん熱が入ってくると、「そんなんじゃねぇだろ!」見たいな事を言いますから、真逆ですかね。

菅原:逆ですか。

山崎:逆ですね。こういう逆の人もある意味人の心を動かすんですよ。いやーな感じにね。ほら、いい人として登場で、だんだん悪くなる人って、みんなものすごく嫌うじゃないですか。例えば、クラスの生徒会長をやってて、みんなからも好かれててナイスガイだったやつが、実は裏で誰かをいじめてた!とかなると、「うわ、こいつとんでもない!」って思うじゃないですか。それに近いですよね。 僕はそれに近いですね(笑)。これからは厳しい監督という感じで、悪い人で入ります。でもそうすると、「賞とかもらったら急に変わっちまいやがって」とか言われそうですね(笑)。

菅原:監督のお仕事って言うのは、すごくいろんな人の面倒を見つつ、その人の健康状態とかも頭に入れつつ、この人が悩んでるとか、この人が健康状態悪いっていうことを常に頭にいれとかなくちゃいけないと思うんですけど、仕事をしていくうえで、この様な問題を解決するための手段として、みんなで一緒の気持ちになるために一緒に食べる!とか、同じ釜の飯を食べる!って
いう風なことってありますか?

山崎:ありますね。同じ釜の飯を食べるっていうのはすごい生活の知恵で、ご飯食べると仲良くなりますよね。撮影のし始めとかだと、互いにみんな知らないわけじゃないですか。新しいスタッフが入ってきたときもそうですけど、そういう時は絶対にご飯食をたべに行きますね。で、鍋物とかみんなで食べて、意外とくだらない話をするんですよ。ここで演技論とか話し出すと、最初からケンカになっちゃったりするといけないのでね(笑)。で、そういうものすごいくだらない話をして、なんだかんだっていう話をしているとすごく仲良くなるんですよ。仲良くなったところで初めて、仕事の話しとかになるんですよね。
だからやっぱり、ご飯を一緒に食べるっていうことの持っている力っていうか魔力みたいな
ものってのはすごく強いですね。
 映画の中でも、皆が何かひとつにまとまってきているなっていうことを表現するにはご飯
食べさせるのが一番良いんですよ。ご飯食べてると、この人たちはもう、一つのユニットとして成立してきてるんだなっていう印象を与えることができるんです。

菅原:そうですね、確かに擬似家族の三人がカレーライスを食べてるシーンってすごくインパクトがありましたね。

山崎:そうですね。この人たちはもう大丈夫なんだなっていう、ある種の希望じゃないですけ
ど印象を与えるときに、ああいうシーンっていうのは大事ですよね。

菅原:映画の中で小雪さんが、居なくなった後、家族三人でカレーを食べた思い出の絵があったでしょ?あれなんかは、胸キュンですよね。

山崎:カレーライスがすごいキーポイントになってましたね。最後のひろみさんが帰ってくるかどうか分からないけど、帰ってくると思ってるんだなってシーンでも「カレーライス食べられるかな?」「食べられるさ」って言って、カレーライスを使ってますもんね。

菅原:それをご自身で使ったわけでしょ?

山崎:そうです。よく考えてみると自分の書いたものを分析してましたけど(笑)。

菅原:ですね。あれはすごくシンボリックで、あの当時カレーっていうとなんかハイカラってかんじでしたしね。すごくカレーが簡単に作れるようになった時代だったんで、そういうのを分かって、家庭の味カレーみたいなところがあったのかなって気がしたんですよ。

山崎:まだライスカレーっていってたときですよね。

菅原:そうですね。カレーライスかライスカレーか悩んだなー。

山崎:どこが違うんだって話ですよね。

菅原:あとコロッケも映画の中の鈴木オートの中で「今日はコロッケよー」っていう シーンがあったでしょ?あのコロッケは買ってきたコロッケなのか、手作りのコロッケなのか、私は悩
んだんですけどどっちなんですか?

山崎:多分ね、あの日は忙しい日だったんで買ってきたコロッケだと思うんですよ。でも買ってきたコロッケでも多分高級な物っていうか良い物としてとらえてた時だと思うんですよね。コロッケを買ってくるっていうのがちょっといい感じっていいますか。だってお客さんが来る日で、なぜすき焼きじゃなくてコロッケなのかっていうと、やっぱりコロッケの方が地位が高かったんですね、あの時は。

菅原:そうですね。今はもうスーパーが大きすぎてコロッケなんかラップされて売ってるでしょ? だから、そんなにコロッケってホクホクってイメージないんですけど、あの当時は、コロッケの前に行列をして揚げたてのコロッケを手で持って帰って、キャベツ先に刻んどいて、それでコロッケをのっけるとアツアツで食べられたとかね、そういう時代だったかもしれないですね。
おたくはどうですか?子供のころは手作りコロッケですか?

山崎:コロッケはあまり出てこなかったですね。あれ、作ろうとすると結構面倒くさいんですよね。家の母親は手作り派だったんで、面倒くさいものはスルーしてたんじゃないですかね(笑)。
あまりコロッケが食卓にのぼったって記憶はないですね。

菅原:カツはどうでした?カツは多かった?

山崎:カツは多かったですね。

菅原:カツのほうが楽ですよね。ご自身ではお料理はすごく得意な方なんですか?

山崎:そうですね、男性基準で他の人に比べると得意だと思います。

菅原:そうですか。ところで、プライベートな事を聞いてあれなんですけど、ご結婚は?

山崎:してるようなしてないような(笑)。

菅原:じゃあ、お子さんは居るような居ないような?(笑)

山崎:いやいやいや、お子さんはいないですね(笑)。それははっきりと「いない!」です。いません。多分いない。居ないと思います。知る限りではいない。

菅原:それじゃあ家の中でお料理を作ったり、作ってもらったりしているって感じですか?

山崎:僕は料理作る担当ですね。でも外食率が高いですけどね。

菅原:レパートリーは?相手が喜ばれる料理っていうのは…

山崎:いや、僕が喜ぶものを。僕が喜ぶものを食べます、作ります(笑)。

菅原:どういう料理が自分で作っておいしいんですか?

山崎:そうですね、割と簡単なものですね。鳥団子スープとか。

菅原:あ、結構高級ですよ?鳥団子スープでしょ?ちょっと作り方教えていただきたいですね。

山崎:レシピですか?(笑)鳥団子スープはですね…鳥のひき肉を買って来て、卵黄だけを混ぜて、そこに大葉を切ったものとか、梅干を少し叩いたものとか混ぜてつくね状態のを作っておくんですよ。それで、なべにお湯を沸かして、手抜きなんですけど、鳥スープの素を入れます。で、それにネギとか、みょうがを細く千切りしたものを入れといて、良い感じになったところでつくねをポタポタポタと入れて、出来上がったところで、それをご飯にかけるんですよ。

菅原:そうなんですか。

山崎:ちょっとお茶漬け風な感じなんですけど。これはうまいですよ。

菅原:やってみなくちゃ。

山崎:あとはゴマとか、白髪ネギとか。おいしいですよ。これはね、あっという間にできますし、オススメですよ。

菅原:でもそれがあっという間に出来るんだったら、結構料理はサッサっと出来るタイプですね。

山崎:そうですね。でも鳥団子スープとかトマトスープといった汁物が多いですけどね。

菅原:でも、温かくておふくろの味っぽいような気もしますけど、その料理はどこで覚えられた料理ですか?

山崎:なんだっけな…。どこかの店で食べて、インターネットで検索してみたら作り方が
出てたんで、それの応用みたいな感じですね。僕、CGやってるじゃないですか。CGのチームってだんだんコンビニ食になっていって、気が立ってくるんですよ。そうすると時々炊き出しをして、一気にたくさん出来ちゃうんで、それで振舞うとみんなの気持ちがまったりしてきますね。同じ釜の飯攻撃ですね。

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